今後はイタリアの著作権動向を気にしたほうが良いんじゃないか?

イタリア議会が通した新たな著作権法では、非商用かつ、劣化したものであれば、インターネット上で自由の音楽を共有していることを認めているよ、というお話。もちろん、これは積極的に認めているというよりは、消極的な制限という類のものになるのだろうが、問題はその「劣化した」という部分。もともとのデータがCDであれば、非可逆圧縮のかけられたMP3などの音楽ファイルは、もとのデータから劣化したものとも考えられる。そうなると、現在の違法ファイル共有において主にやり取りされている音楽データ、つまりロスレスでははい音楽データは著作権法に違反しない、ということになるのだろうか?

あれ?イタリア議会がP2P音楽共有を合法化? - スポンサー広告ネットと著作権 著作権のいま

ここで語れられている様な、ファイル共有によってやりとりされる音質の高いmp3音楽ファイルは著作権法に違反しないということには絶対にならない。おそらく判例によって劣化の判定基準ができる。CD音源に対し、〜Kbps以下なら劣化とみなすという判例ができることで、音質の高いmp3音楽ファイルの流通は違法にできるだろう。


俺が気になっているのは、そういうことではなくて、劣化版が無料で手に入るようになったことで、ビジネスモデルがどう変化するかということだ。俺は以前ニコニコ動画にアップされたアニメを削除しないで商売する方法 - ブログ執筆中にて以下のように書いている。

ニコニコ動画にアップされたアニメを削除しないで商売する方法を考えてみた

  1. 動画共有サイトのみ配信。画質は中程度。夕方ごろ配信開始。
  2. DVDで高画質版を発売

これだけである。

そもそもTVで流さないのだ

ニコニコ動画にアップされたアニメを削除しないで商売する方法 - ブログ執筆中

イタリアでは音楽に限りこれに近いビジネスモデルに代わらざる負えない。つまり

  1. 低音質版を無料配信
  2. CD、インターネットストアなどで高音質版を販売する

こんなビジネスモデルにならざるおえない。このビジネスモデルできちんと収益を上げられるのか。それとも別のビジネスモデルが登場するのか。注目する必要がある。


今俺が上げたモデルできちんと収益を上げられるのであれば、
ニコニコ動画にアップされたアニメを削除しないで商売する方法も上手くいく可能性が高まる。
また、異なるモデルになったとしても、きちんと収益があげられるのであれば、それは低い音質・画質で無料配信しつつも、収益を上げら得れるモデルである。コンテンツ大国日本で採用する価値はあると思う。


イギリスがモデルケースになってくれることをありがたく思う。