利権団体にとって「正しく配分する事」にメリットは無い
利権団体にとって「正しく配分する事」にメリットが無い以上、絶対に正しくは配分されない。
はてなブックマーク - xevraのブックマーク / 2008年1月18日
著作権団体・広告代理店共に顧客と顧客を結ぶ中間業者である。ゆえに信頼が重要である。しかし、現実には信頼はあってもなくても成立する。
たとえ、著作権団体がロイヤリティを正しく配分していたとしても、それが正しい比率によって為されているか、その判断は消費者は出来ない。ゆえに、消費者にとっては利権団体は悪性を捨てきれない組織という認識でありつづける。消費者を見ている限り、利権団体にとって正しく配分するメリットはない。
正しく配分しないならば著作権者が著作権団体を利用しなくなってしまうのではないかという意見もあるだろう。しかし、それも考え辛い。例として、あなたは自らが著作権を持つ楽曲を所有しており、これをJASRACに信託するかどうかについて考える。このとき信託しない場合を考えると、楽曲の流布をするだけなら、動画共有サイトや自分のサイトや路上ライブなど、その活動の場は無限にあるわけだが、それをいざお金にしようとすると難しくなる。CDを作って販売しようとしても、大規模な流通に載せることは不可能になる。JASRACなしには流通の全てを把握することは出来なくなるし、その手間も耐え難いものになるだろう。流通を利用しないとなると、販売手段がかなり限定され、数を売ることが難しくなる。
結局、多少抜かれたとしても著作権団体を利用したほうが、受け取ることが出来るロイアリティも上がることになる。
著作権所有者はロイヤリティが配分される限りは利用するし、著作権団体も正しく配分しようとしまいと運営には何も支障がない。このスタイルではどうやっても腐ってしまうわけだ。これは広告代理店にも同じことが言える。
しかし、ここで疑問が生まれる。「正しく配分出来ている事」が消費者に分かる場合はどうなるのだろうか。その時は、正しく配分する事で著作権管理団体・広告代理店の信頼性は向上する。ならば、著作権管理団体・広告代理店は正しく配分する道を選ぶだろう。でもそんなことは、現実問題不可能だ。
しかし、代わりに正しく配分できているだろうと「思わせる」ことに成功している団体が俺の知っている限り一つだけある。
それがGoogleだ。
Google はAIにより広告を「公平」にランク付けをし、「公平」に配置して、集計したクリック数に応じて料金を徴収している。それが本当に「公平」であるか、集計値が本当に正しいかどうかは兎も角として、AIにより全てを管理している。AIは嘘をつかない、は幻想だと僕は信じて疑わないが、人の手を介して行っていないと聞くと何だか上手く行っているように聞こえてしまうから不思議だ。Adsenseは儲からないと思っている人も、そうでない人もAdsenseが不当にお金を徴収しているとは思ってないはずだ。
Googleは広告主とアフィリエイターを結びつける広告代理店だ。だが、利権むさぼる団体として見られた記事というのは僕は一つも見たことないし、Googleは悪という意見もない。Googleは「正しく配分出来ている事」をアピールできる仕組みを導入したおかげで、悪にならずに済んでいると言える。
「正しく配分する事」にメリットを持たせるために「正しく配分出来ている事」をアピールできる仕組みを導入するというのは逆転現象だが、信頼性はあがる。Googleは自らの理念に基づき悪にならなかった。
しかし、これは機械の手でやらせることでローコストになったからこそ出来たことだ。人の手でやっている他の著作権団体・広告代理店には望むべくも無い。こうして、ほとんどの団体は、悪性を持ち続け、やがて正しくは配分しなくなるのだろう。
結局、利権団体にとって「正しく配分する事」にメリットは無い
追記
俺はGoogle信者なので、そこらへんを差し引いてお読みください。
まとめ
著作権団体・広告代理は信頼が重要
信頼がなくても成立する。
- ロイヤリティが正しい比率によって為されているか、その判断は消費者は出来ないから。
- 著作権所有者はロイヤリティが配分される限りは利用する
「正しく配分出来ている事」が消費者に分かる場合はどうなるのだろうか。
- 正しく配分する道を選ぶだろう。
- 現実問題不可能
Googleは正しく配分できているだろうと「思わせる」ことに成功している団体
- 機械の手でやらせることで、アピールがローコストで出来る
- 「正しく配分する事」にメリットを持たせるために「正しく配分出来ている事」をアピールできる仕組みを導入するという逆転現象
他の著作権団体・広告代理店では実現が困難
- 結局、利権団体にとって「正しく配分する事」にメリットは無い