ひろゆきが動画はまだビジネスにならないと言っていたのは正しかったのかもしれない
なわけねーだろ!まだだ、まだおわらんよ。
正直なところニコニコ動画を黒字化する方法はいくらでも考えられます。難しいのはいかにして、ユーザーの解離を減らすかでしょう。
まずは分析
- プレミアムにならないデメリットが時々エコノミーでは十分満足してしまう視聴者が多い
- ユーザー参加型サービスなのに、肝心の動画をアップする敷居が高い
- 視聴者の目が肥えたため、その敷居はさらに高くなっている
- 投稿を容易にするためのニュースメーカーを使うためにはプレミアムが必要
これより
- 投稿するユーザーの投稿する敷居が高いにも関わらず、さらにツール利用料として料金を徴収しようとしている
- 視聴しかしないユーザーは無料
という構図が見えてくる。これはどうなのだろうか。
ニコニコ動画は動画投稿サイトである。動画が投稿され続けられなければ成り立たない。にも関わらず、プレミアム会員という制度は、動画の投稿にブレーキをかけることになっている。いや、アクセルを踏ませない程度ではあるが。一部ムービーメーカーの提供を制限しているんだから、動画の投稿を抑制してしまっている。
でも、ユーザーは、新規動画があれば自然に寄ってくる。サービスを有料にしたとしても、これだけ楽しめるサービスなんだ、払ってでも参加したいという人は多いと思う(←皆さんはどう思いますか?)。
だから、動画を作る敷居を下げて、その分を視聴しかしない人の敷居を上げるべきなのではないでしょうか。
私が主張したいビジネスモデルは以下のようなもの
- ユーザーは月額料金を徴収される
- ある程度の再生数の動画を投稿したユーザーに対しては月額料金の支払いを免除
- 動画制作のためのツールを開発し、無料で提供
このようなモデルであれば、動画投稿の敷居を下げることができますし、「投稿すればお金かからずニコニコできる」と投稿を積極的に促すこともできます。そして、動画が増える体制が整うのであれば、ユーザーの解離はある程度抑制することができると考えられます。
概算してみます。
ドワンゴは11月6日、2008年9月期の連結業績予想を下方修正し、17億1000万円の最終赤字(前期は14億800万円の最終赤字)となる見通しだと発表した。従来予想は損益とんとん。ゲームや「ニコニコ動画」(ニコ動)ビジネスが目標を下回った。
ニコ動930万会員に 有料会員減、黒字化策は - ITmedia NEWS
PC 版の登録者数は9月30日時点で約930万人、月間の登録者数も50万人ペースで増加している。モバイルの登録者数は約240万人、こちらも月間16万人ペースで増加している。なお、有料会員数は約20万人とほぼ横ばいだ。
また PV 数は、8月に20億3,300万 PV と過去最高値を記録した。さらに、10月1日よりニコニコ動画の広告枠を3.5倍に拡大。ローテーションバナー広告を採用した。
http://japan.internet.com/busnews/20081001/1.html
だが月額525円の有料版「ニコニコプレミアム」の会員は6月末から約1000人減って約20万3000人。7月に導入した新機能「ニコニコミュニティ」で有料会員に特典を付け、有料会員増をねらっていたが、今のところ不発といえる。
ニコ動930万会員に 有料会員減、黒字化策は - ITmedia NEWS
今のプレミアム月額料金525円を全員にかけたとして、非アクティブなユーザーや有料化にともなうユーザー離れで、ユーザー数が10分の1になったとしても90万ユーザー。
プレミアム会員は現在20万ユーザーだから、70万人から徴収できて、70万人×500円×12か月=42億。
ユーザー数が減ったことで広告収入が減ったとしても、十分黒字にできます。ただこの方法ではユーザーの乖離が多少なりとも起きるので、投稿環境の改善の布石のためにこれを良しとするか、ユーザーを裏切るべきでないとして悪しとするかは、経営陣の判断だと思います。
こういうモデルは、ひろゆきは首を縦に振らなそうですね。でも、収益を上げて環境を整備することは、面白い動画を増やすため、ひいてはサイトの活性化に必要なことだと思います。
一番の顧客とするべきは投稿者です。その人たちが金銭的な面や動画を作るための時間の面においてできるだけ得をする、少なくとも損をしないようなサービスを設計するべきだと思います。